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病院で異常のない息苦しさと鍼灸

今年もまた、高い湿度と気温の中でマスクをする日々が始まりました。 去年もそうでしたが、息苦しさ(胸苦しさ)、呼吸が深くできないと感じることが増えてきます。自覚はなくても、呼吸の浅さと、「不安感・寝ても疲れが取れない・やる気が出ない・食欲が出ない」といった不調はつながっていることがあります。

息苦しさ・呼吸の浅さは、鍼灸やオステオパシー(手技)で改善できるものがありますので、参考にしてみてください。

まずはかかりつけ医へ

日常生活に支障が出るほど息苦しさが続く場合、肺・気管支や心臓の問題、ホルモンバランスの不調、貧血など、病院の治療が必要なことがあります。まずかかりつけの病院に行くことをお勧めします。(病院にかからないでお越しになった場合、当院で施術を受けても変化を感じなければ、病院での診察を受けてください)

呼吸器が弱い方は、血中の酸素飽和度を指で測定するパルスオキシメーターで、血圧のように日々チェックすると安心できると思います(酸素飽和度は96~99%が正常値)。

病院で異常なし、過労やストレスと言われた、生活指導のみで様子見となったような場合は、鍼灸・オステオパシーの適応の可能性が高くなります。

息苦しさの原因とは。当院での対処

呼吸筋の問題

呼吸に使われる筋肉は主に、肋間筋と横隔膜です。疲労や他の要因により、この2つがうまく働かないと、呼吸が浅くなります。さらに、この2つを補助する呼吸補助筋(胸鎖乳突筋、斜角筋、僧帽筋、大胸筋、小胸筋など)が頑張ってカバーしようとするため、首や肩周りも固まってきます。

鍼灸・オステオパシーそれぞれの特徴を活かして、その方の状態に合った方法で、肋間筋と横隔膜を緩めて働きを取り戻します。主となる呼吸筋が正しく働くようになれば、呼吸補助筋の負担が減り、首肩の硬さも緩んできます。

胸膜の問題

肺は、胸膜という2枚の膜に包まれています。2枚の間は「胸膜腔」という隙間があり、肺が膨らんだり縮んだりする際の潤滑剤となる少量の液体が入っています。

この2枚がぺたっと張り付いて、胸膜腔の隙間がなくなり、潤滑剤が機能しなくなると、呼吸がしにくくなります。今問題となっているウイルス感染による肺炎の後遺症でも、このような状態になっているパターンがあるかもしれません。

ここは特にオステオパシーのテクニックで、張り付いた部分を探してリリースします。

肺門の問題

左右の肺の内側にある、気管支・肺動脈・肺静脈が出入りする部分を肺門といいます。この部分がタイトになることでも呼吸が浅くなります。胸膜と同様、オステオパシーで対応します。

その他の問題

上記では、呼吸に直接関わる組織の問題でした。さらに「ではなぜ横隔膜や肋間筋の動きが悪くなるか」といったことも考えます。

横隔膜は、上側は肺と心臓、下側は胃や肝臓といった消化器と接しています。消化器の働きが落ちていると、横隔膜と接している面の動きに柔軟性がなくなり、呼吸が浅くなります。ここも鍼灸・オステオパシーでリリースして緩めることができます。

呼吸に関わる神経の問題もあります。首の筋肉が固くなると、そこを通る横隔膜を支配する横隔神経や、呼吸を亢進させる迷走神経の働きが低下することがあります。デスクワークやスマホ利用での姿勢不良、ストレス、頸椎とそれを支える組織の硬化などが考えられます。頸部の緊張を緩めるには鍼が非常に有効です。どうしても怖い場合はオステオパシーで行いますが鍼より時間がかかります。

座りっぱなしの生活で短縮しがちな腸腰筋は、胸椎・腰椎に付着していますが、ほぼ同じ高さに横隔膜の脚も付着しています。座り姿勢・腰が丸まって腸腰筋が短縮していると、横隔膜も一緒に引き下げられてしまいます。腸腰筋の短縮が起きていないか、付着部の胸椎・腰椎の制限もチェックし、必要があれば対処します。

呼吸による横隔膜の動きは、骨盤底筋の動きと連動しています。骨盤底筋の筋力低下、内臓下垂、手術痕等による動きの阻害があると、うまく連動せず、上ばかりで頑張っている状態になります。触診により骨盤底の動きに制限があった場合はそこにアプローチします。ここに関してはオステオパシーが得意です。

精神的な気掛かりがあったり、言いたいことを言えていない場合も、胸部が固くなったり、気が詰まります。そのような方は、前腕(肘下)の内側(日に焼けない面)がパツパツに張っている傾向があります。軽く押圧するだけでも少し楽になってきます。うつ病等の場合、無理に横隔膜を緩めると後から辛くなることがありますので、少しアプローチを変えます。

原因を見極め対処するために全身を見る必要があります

以上のように、息苦しさだけでもこれだけの原因が考えられます。来院時は複数の原因を抱えた状態であることも多く、何が最大の要因かを見極めるには数回の施術が必要になることもあります。

病院では血液や各臓器の状態を診てもらうことはできますが、「各組織のつながり、連携」を見ることはありません。当院ではそこをしっかりとチェック・対処していきます。

早ければ1回、大体3回程度で、変化を感じていただけます。運動をしない生活だったり、疲労が蓄積していると、数日でじわじわと戻ってきますので、最初のうちは5〜10日以内に来ていただくのが理想的です。疲労が取れ、状態が良くなってくると、2、3週間、1ヶ月・・・と空けられるようになります。あとはご自身でストレッチ、生活習慣の改善を行いながら通院ペースを調節できます。

健康のためには、適度に身体を動かす生活が基本となります。動かない生活や心身に負担をかけすぎる生活を全く変えずに、治療を受けるだけで問題なく過ごせるようになりたいという考えがある場合は、改善を感じながら少しずつ変えていっていただければと思います。