ごあいさつ
はじめまして。
いろいろな病院などに通っていても、なかなか良くならない不調はありませんか。
肩こり、腰痛、膝痛、坐骨神経痛、睡眠の問題、自律神経失調症、頭痛、息苦しさ、胃痛、便秘、各種腸疾患、炎症性疾患、抑うつ、生理痛・・・。
病院では薬しか対処が無かったり、「ストレスですね」「加齢によるものですね」と言われてしまうことも多いものです。そういった症状・不調に対して、薬や湿布以外にもできることは色々あります。同じ場所が痛くても、同じ病名でも、根本原因や必要な対処は人それぞれ違うことはよくあります。症状があって辛いのに、何の診断名もつかず、対処もしてもらえず苦しい思いをしている方もいます。病院の検査の数値や画像診断では「ある」と判断できない不調は、確実にあります。
当院ではこうした「病院では対処しきれない不調」の中で鍼灸と手技で対応できるものに向き合っています。
これまで我慢して頑張ってきた方ほど、刺激への反応に鈍感になっていることも多く、最初は効果を感じにくかったり、逆に一時的に悪化したような反応が出ることもありますが、何度か続けるうちに本来の感覚と反応が取り戻されてきて、きっと良い変化を感じていただけると思います。
全身は繋がっていますので、痛い・辛い場所だけに問題があるわけではないことがほとんどです。全体を整えることで、心身が治りやすい状態になり、結果として症状が取れていくという考えで取り組んでいます。
問診の中で生活習慣や過去の出来事を振り返ったり、緊張が取れて本来のバランスが取れた心身になると、「本当の自分」の声に気付けることがあります。不安、寂しさ、怒り、悲しみ、我慢していたこと、本当に求めていること・・・。それに気付けた時、自然と行動(食べ過ぎ、動きたくない、働きすぎてしまう、イライラする・・・)が変わり、それとともに症状が改善していったり、完治しないものであればそのことを受け止めて生活できるようになったりすることもあります。
と言っても、当院では「心」への介入はせず、あくまで「体」へのアプローチになります。全身の状態を整え、体が温まり、心身がリラックスすることで、本来の回復力、本来の自分が取り戻されることを一番大切な目的としています。(心療内科や精神科に長く通院されていたり明らかに精神面の影響が大きい場合、身体へのアプローチでは不十分なことが多く、一人運営の当院ではきめ細やかな対応がしきれないため、心理面も含めた専門知識のある治療院をお選びいいただくことをおすすめします。)
当院は鍼灸院ですので、大人には鍼灸を用います。鍼は完全に無痛ということはありませんが、最年少で小学校高学年、中高生になると普通に受けていただいています。手技はソフトな刺激がほとんどですので、ゴリゴリ強く揉むことはありません。赤ちゃんから小学生には、ソフトな手技と刺さない鍼を用いて、痛みのない施術をしています。
是非一度、鍼灸を選択肢として検討してみてください。
保有国家資格
- はり師:2012年3月取得
- きゅう師:2012年3月取得
- あん摩マッサージ指圧師:2012年3月取得
男女非常勤スタッフが在席していることがありますが、施術は全て私が行います。
受講セミナー等
鍼灸
- 積聚会 基礎1、基礎2コース修了
- 小松式高麗手指鍼セミナー 本科修了、のち研究科2年在籍
- 小松式パーフェクトセミナー 本科修了、のち研究科1年在籍
- スキンタッチ指導者講習受講
座学・手技・ボディーワーク
- 2022年5月〜現在:エネルギーワーク系セミナー参加中
- 2019年6月〜2023年2月:週1回オステオパシー勉強会参加
- JOPA 胸郭ベーシック 修了
- JOPA 腹腔内臓ベーシック 修了
- JOPA 内臓の触診と評価 修了
- JOPA 膜の触診 修了
- JOPA オステオパシーの世界へ&膜の概念・頭蓋と身体のつながり 修了
- ディストーションテクニック、内臓テクニック、 クラニアルテクニック修了
- 小峰式筋膜リリースストレッチセミナー 修了
- 現役産婦人科が徹底解説 (総論編、不妊編) 修了
- 気功講習、フランクリンメソッド各種ワークショップ不定期参加
経歴
- 大学理学部で分子生物学、動物行動学を学ぶ。
- 卒業後、システムエンジニアとして勤務。
- 働きながら東洋鍼灸専門学校夜間部に通学。
- 国家資格取得後、鍼灸専門院で研修、勤務。
- 鍼灸マッサージ・接骨院での勤務で、0歳の赤ちゃんから90代の方までの鍼灸・手技を担当。
運動歴
- 合気道・ピラティス・気功・太極拳
治療家を目指したきっかけ
最後に、私が治療家になったきっかけについてです。時々聞かれるのですが、とても一言ではまとめられず、また自分のことを長く話すのはあまり得意ではないので、文章にまとめました。よろしければお読みください。
資格を取るまで
元々小さい頃から、生きもの・生物学が好きで、大学では分子レベルの生命の仕組みや生物の行動原理を学びました。高校から大学まで合気道をやっていて、この頃から「気」というものに興味があったのかもしれません。
社会に出てからはシステム開発の仕事に就き、やりがいは感じていたのですが、運動不足や睡眠不足、適当な食生活、喫煙などの不摂生がたたって、体調を崩しました。今なら自律神経バランスの乱れ、「未病」の状態だったと分かりますが、当時は「不調は病院が治してくれるもの」という考えだったので、病院に通います。そこで、
・胃の不調なら内科、腰が痛ければ整形外科といったように科ごとに「部分」しか見てもらえない
・検査で異常があれば薬を出され、値に異常がなければ問題なしとされる
・人それぞれ原因は違うかもしれないのに対処が一様
・心の問題が関わっている自覚があっても、そこは考慮されない
ということに疑問を持ち始めました。
その頃、たまたま近所に指圧治療院ができ、初めて治療を受けました。1つ1つ背骨を丁寧に見てもらいながら「やっと全体を診てもらえた」という深い安心感を感じました。辛い気持ちを口にすると「そうかそうか、辛かったね」と聴いてくれて、硬くなっていた身体だけでなく、心も緩んで温かくなるのを感じました。しばらく通って体調が良くなる中で「こういう仕事もあるんだなあ、素敵な仕事だなあ」とぼんやり考えるようになりました。(数年後、この時の先生に治療の道に進んだことを報告すると、とても喜んでくださり、書籍「図説東洋医学」を贈ってくださいました)
システム開発の仕事をする中で、周囲には体や心を壊して休んだり辞めていく人も少なくないことに疑問を感じ始めた頃でもあります。
その後、病名のつく病気を発症してしまい、また病院での検査・入院・治療が始まりました。20代で毎月抱えきれないほどの薬を出され、検査も辛く、「これが一生続くのかもしれない」と、絶望的な気持ちで過ごしていました。
2回目の入院をした時、医師の言葉や治療内容に「病院は、私の症状を根本解決しようとしてくれるところではないんだ・・・!」と気付き、それまで信じていたものが崩れた瞬間で、本当にショックでした。
それからは、自己養生、東洋医学、鍼灸を含めた代替医療など色々な本を読むようになり、食事、運動、心のあり方・・・自己管理の大切さをやっと認識しはじめました。(印象に残っている本は、先述の指圧の先生からすすめられた本「家庭でできる自然療法」で、セルフケア方法が沢山あること、それをやっていく自分の気持ちが大切だということに気付かされました。)
こうして、どんな症状でも病院が最善の治療を与えてくれる、という呪縛が解けるまで、5年ほどかかった気がします。(誤解していただきたくないのは、病院でしか発覚しないこと、病院の治療が最善なケースも多々あること、西洋医学は常に進化しているので特効薬ができる可能性もあること、です。私自身も持病に関しては定期的な通院での服薬や検査を続けています。)
色々なことがあった中で、この経験を仕事として活かしたい、どうせやるならしっかり国家資格を取ろうと、鍼灸・マッサージ師の資格を取ることを決め、東洋鍼灸専門学校に入学しました。日中はシステム開発の仕事や治療院での治療補助のアルバイトをしながら、夜は学校に通い、授業後は実技の練習をしていました。休日は勉強会に出たり、学んでいる流派の先生の治療を受けに行ったり、断食や食養生を試したりしていました。
資格を取ってから
鍼灸専門治療院での学び
卒業後は、需要も供給も多いマッサージより、世間からは人気がなくても不思議な力のある「鍼灸」の奥深さを学びたいと思いました。資格を取ったばかりである程度の収入を得ながら経験を積める場所はなかなかなく、散々悩んだ末、縁あって受け入れてくださった腎臓病や頚椎症を得意とする鍼灸院で治療補助から始まりました。
その治療院では、院長が1人で30人以上の患者さんに鍼をしていくので、スタッフは治療後にその鍼をひたすら抜いていきます。鍼を抜きながら、「この症状にはここに刺すんだ、この本数で、この深さまで、これくらいの角度で刺すんだ。ここはこんなに刺していいんだ」といったことを感覚でつかんでいきました。すぐに明確な答えを外側に求めてきた私にとって、技術はただ本を読んだり人から教われば身に付くのではなく、経験を重ねて自分の感覚でつかみとるしかない、ということを本当に理解するまでは、かなり時間がかかりました。
全国から患者さんが来る鍼灸院にスタッフとして働いてみたことで、先生は毎日の忙しい仕事の合間に、東洋医学だけでなく、最新の現代医学も独習しながら、技法も試行錯誤されていることを知りました。それまでは、「いつかは病院で治らないような症状を治せるようになりたい」と理想を描いていましたが、それは結果が出なければ手術や人工透析が始まってしまう患者さんと、明確な答えをくれる存在がいない中で向き合うことなんだ・・・と気付かされ、夢から覚めた感じになりました。
それでも、病院の薬やマッサージなどでは改善しなかった人たち、手術しかないと言われた人たちが鍼灸で良くなっていくのを見る中で、金属である「鍼」がもつ力は、手技だけでは及ばない何かがあると確信し、やはり自分も使いこなせるようになりたいと思いました。同時に、多くの患者さんを治療してきた先生でも、鍼灸が最適ではないと判断して病院に行くよう促し、予約をお断りする場面もあり、鍼灸が万能ではないこと、過度な期待を持たせないのも患者さんのために大事なことであると学びました。
休診日に院長が主催するセミナー(治療理論・治療実技・経営論)にもスタッフとして参加できたため、鍼の技だけでなく、まだまだマイナーで「痛そう」というイメージのある鍼灸を、保険を使わない自費で、仕事として継続していくための経営・心構えについても、本当に沢山のことを学ばせていただきました。
鍼灸マッサージ・接骨院での勤務
途中から並行して、同じ専門学校の先輩たちが経営・勤務する鍼灸マッサージ接骨院で働きました。
鍼灸は保険治療も多く、「腰だけ」「肩だけ」「15分以内」「鍼は何本まで」といった制限の中でいかに効果を出すか・・・学校で学んできた全身治療とは全く違う視点が必要でした。このようなやり方に失望してしまう鍼灸師も少なくないそうで、私も最初は戸惑いました。ですが先述の鍼灸専門院の先生に「そんな制限があったら無理だ・やりたいようにできない、なんて思わないで、限られた条件で集中することで磨かれるものはある」といつも言われていたので、気持ちを切り替えて取り組めました。次々と患者さんが入ってくる自動ドアの音や、隣で次の患者さんがうつ伏せで待っている気配のプレッシャーの中で鍼をするのも、保険診療ならではの良い経験でした。短時間で老若男女、多くの方の身体に触れることができ、「正常とは」「異常とは」「性別・年齢・体質による違い」を自分の手の感覚で記憶できたこと、色々な世代の回復の過程を見られたことも本当に貴重な経験でした。
同時に「局所だけでなく全身を見せてもらえたらもっと良いアプローチができそうなのに・・・」という葛藤は常にあり、「全身を見る治療をやっていく」という気持ちが固まりました。ただ、どんなにマニアックに鍼灸を勉強したところで、「接骨院」の看板で入ってくる患者さんのほとんどが1~3割負担で受けられる保険治療目的、整形外科的な症状がほとんどです。鍼灸専門治療院のように、安いとは言えない自費治療を患者さんの方から求めて向かってくることや、鍼灸が得意とする自律神経症状にあたれる機会は少なく、「提供するものに合った看板を掲げること」「自分で自由にPRできること」「価格と目的に見合った空間作り」の必要性を痛感し、それまでは全く興味の無かった開業を、少しずつ意識し始めました。
この職場では女性スタッフが少なかったため、子供の不調を相談されることがよくありました。それまでは、「自分に子供がいないのに治療なんて・・・」と思っていたのですが、相談内容を聞くと「治療家にとっては当たり前のことで、ちょっとした対処で改善するようなことも、知らないだけで放置されてしまうことがあるんだな」と驚きました。そして休日にスキンタッチ教室を開催させてもらいました。
子供は、大人と比べて時間も刺激もほんの少しで大きな変化が出ることにも驚きと感動がありました。この時の経験が、現在の「子供にも治療は大切、大げさなことをしなくても良くなるのだから、必要な人に知ってもらって、提供していきたい」という思いに繋がっています。
オステオパシーとの出会い
鍼灸師の友人がオステオパシーを学んでいて、興味はありましたが、謎な存在でした。
開業を本格的に考え始めた頃、先輩にすすめられて受講したセミナーが、オステオパシーのテクニックを取り入れたものでした。それまで「鍼をするなら、もっと詳細に体の内側をイメージして触診できるようになりたい」と思っていたものの、勉強の仕方がわからなかったのですが、徹底的な解剖学の知識とともに独特の触診感覚を磨いていくオステオパシーと出会えたことで、やっとそれが見つかった気がしました。
開業後は、オステオパシー専門の単発セミナーを受講して勉強を続けました。ある時近くの席になった人から「毎週勉強会があるんですが、良かったらどうですか?」と誘っていただき、オステオパシー歴30年以上の先生が主催されている勉強会に参加できることになりました。そちらでは最終的に3年半ほど参加させていただきました。レベルが高くマニアックな内容で、終始ハテナを浮かべながらでしたが、内臓や膜のバランス、頭蓋のリズム、骨の柔軟性、見えない内側をイメージする力、見えない外側のエネルギーを感じる力など、オステオパシーならではの感覚を磨ける機会をいただけました。今後も学びは続けていきます。
病と共に生きていくこと・養生
この仕事を続けるうちに、痛みや不調を取り去ることだけではなく「病気にならない&なっても悪化させない・落ち込まずに生きる」ための、自己養生の大切さを改めて実感してきました。
自分自身、子供の頃から不調が出やすかったので、「治るものは頑張って治したらいいけど、治らない症状や病気を抱えている場合、その先の長い人生をどんな心持ちで生きていけばいいのか」ということにはずっと向き合わされてきました。いつまでも「誰も治してくれない」「どこへ行ったら治るのか」「辛い」と暗い気持ちを抱えて思いながら生きていくのか・・・。
そして上で書いたような経緯の中で、人から治療や施術を「してもらう」以外に、自分で自分にケアを「してあげる」ことが、道標になると分かってきました。すべて医療任せ・人任せにするのではなく、自分の心身と向き合い、いい意味で「何もケアせずに送れる人生を諦める」という感じです。体調が悪く仕事を休みがちになり落ち込んでいた時に、会社の上司に言われた「一病息災」という言葉が近いかもしれません。
鍼灸で不調を解消して治療を卒業できるのが理想ですが、卒業できない症状も多くあります。そんな患者さんたちに施術以外でできることは?と考える中で、手軽に取り入れられる養生を伝えられたらいいなと思うようになりました。そして、たまたま興味と学ぶ機会があったピラティス、気功、太極拳を始めたところ、養生の知識だけでなく、人の体の構造や気の流れ、施術時の自分の体の使い方などを体感で学ぶことができ、技術の向上としても非常に貴重な時間となっています。まだまだ人に指導するレベルではありませんが、自分が体験した中から、患者さんの状態や性格に合ったものを提案するようにしています。
最後に
とても長くなりました。最後まで読んでいただきありがとうございます。
施術を通じて、ご自身が本来持っている「健康になる力」が目覚める後押しをし、少しでも苦痛のない生活を送っていただければと思っています。
自己紹介
1980年代生まれ
好きなもの:猫、お笑い、気功、インド哲学(バガヴァッド ギーター)