適切な治療ペースは、日常生活の状態や症状の性質、予算の都合などによって変わるので、一概に言えませんが、治療効果に関わるかなり重要なポイントです。
最近、適切な治療ペースについて見えてきたところがあるので、ざっと数値化してみました。
3回目までは、10日に1回をベースに、
4〜6回目までは、15日に1回をベースにして、
以下の項目で日数を加減算してみてください。
- 急性症状、強い症状でとにかく辛い:−3(場合により−4,5)
- 慢性的に睡眠不足(6時間半以下): −1
- 普段全く運動やストレッチをしていない: −0.5
- 他院での治療(鍼灸マッサージ等)を1年以上受けていない: −0.5
- お酒をかなり飲むまたはタバコを吸う: −0.5
- 精神的ストレスが大きい: −0.5
- 普段体をよく動かす、ストレッチなどしている:+1
- 睡眠は7時間以上取れている:+1
- 30歳以下:+1
- ある程度時間をかけて通う必要がありそうな自覚がある:+1
- 1日のパソコン、スマホの利用時間が2.5時間以下:+0.5
大体の方で、最初は週1ペース、4回目以降は2〜3週に1回ペースになるかと思いますがどうでしょうか。
その症状がいつからのものか、というのも影響するのですが、ご自身は「急に痛くなった」「急に悪くなった」と思っている場合でも、お身体を見ると「年単位の疲労の蓄積がある」と感じることが多いので除外しています。
7回目以降ともなると徐々にご自分でペースがつかめてくると思います。 逆に言うとそれくらいにはご自身で治療ペースを調整できるのが理想です。 病院とは違い、いついつ来てくださいと言われるのにただ従うのではなく、自分で自分の体に意識を向けて、「そろそろ行かないと辛くなるな」「この程度ならよく寝れば治るかも」といったことが分かるようになっていただきたいです。
以上は、数回では良くならなかったり、定期的に治療で気を補っていく必要がある慢性症状を例にしましたが、一時的な症状などは3回前後で治療が終了することもあります。20代までの方は回復力があるので1、2回で終了することもあります。
私としては、生命力のピークが過ぎる30代以降は、自己養生も含めて何かしらのメンテナンスをすることで快適な日常が送れ、不調も予防できると考えています。頻繁でなくてもいいので、歯医者さんの定期検診と同じような感覚で、定期的にご来院いただくことをおすすめしています。