私自身は頭痛に悩まされたことがないため、治療の仕事をするようになってから、頭痛持ちの女性がいかに多いのかを知り驚きました。頭痛薬のCMが多い理由はそのためだったのか!と。
あまりに辛い方が多く、根深いので、いろいろな書籍を購入して治療を模索してきました。(その時々で、苦戦した患者さんの症状に関する書籍が増えていきますね・・・)
慢性頭痛は神経内科的に大まかに分類して、
・緊張型頭痛
・片頭痛
・群発頭痛
の3タイプと言われています。
私が女性の頭痛患者さんを見てきた中では、
1)緊張型
2)緊張型と片頭痛の併発
の2タイプが多いように思います。
緊張型頭痛の治療
緊張型は首、肩、頭の筋肉の凝りを緩め、上虚下実の状態を作ることで解決していきますが、同じ姿勢を長時間とったり、パソコン作業が長いなどの生活習慣が続く限りは、継続したメンテナンスが必要になります。生活状況にもよりますが、月1回のスパンの治療で保てるようになれば理想的だと思います。もちろん全身治療での対応です。
また、頚椎(背骨の上部、首の骨)の関節も膝関節などと同様に老化して動きや血流が悪くなるので、元々寝違えやすかったり、スポーツや交通事故でのむち打ち経験があり、普段から首が痛くなりやすい方も、定期的にメンテナンスするのが理想的です。首回りは自律神経にも影響を与えやすいので、頭痛以外の不調の原因にもなり得ます。レントゲンやMRIで、頚椎の間が狭くなっていると言われた方やなかなか症状が取れない方は、高麗手指鍼を併用した治療、ご自宅で行う気功体操をおすすめすることがあります。
片頭痛(&緊張型頭痛)の治療
この治療はさじ加減が難しいです。筋緊張を緩めると、血流がよくなることで片頭痛がより強く出ることがあるからです。マッサージ店でほぐしてもらったら痛みが強くなってしまった、と治療を諦めた方の話も聞きます(片頭痛持ちの方は、片頭痛の出ていない時に治療を受けるのが良いと思います)。
私は、このタイプの患者さんでは、
・初めは首、肩、頭の緊張を緩めることに注力しない
・頭蓋骨の歪みを整えて脳脊髄液の循環を改善する
・骨格(特に仙腸関節を主体とした骨盤、その後に頚椎や胸椎)を整える
・片頭痛の状態を見ながら筋緊張を取っていく
という手順で進めています。
上記の本にある「脳過敏症候群」に対する治療のイメージですが、記載されているように数ヶ月から数年単位での根気強い取り組みが必要になります。
頭痛薬の服薬に関して
いずれにしてもどのタイプなのか、併発の場合はどちらが強く出ているのかを、ご自身と私で見極めながら、生活習慣の改善とあわせて進めていくのが理想的です。
服薬に関しては、コメントはしていません。下記の書籍など読んでご自身で決めていただくようにお願いしています。
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