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患者さんインタビュー『全部つながっている』

2018年10月から2024年3月現在まで、当院に継続して通ってくださっている方に、継続されている理由などをインタビューさせていただきました。私の言葉は後から追記した部分もあるので少し長くなっていますが、当院の健康観が伝わりやすいかと思いますので、是非読んでみてください。

患者さんの情報

はなさん、50代後半(2018年10月来院時)

鍼灸を受けるきっかけ

今日はよろしくお願いします。普段、施術中にお話をする中で、はなさんの考え方や健康への姿勢がとても鍼灸的だと感じていて、そこに共感できる方は、当院の考えや施術内容にフィットするのでは、と思ってお話をうかがいたいと思いました。
まず、はなさんが鍼灸を受けるようになったきっかけを教えてください。

最初は、40代前半の頃、めまい、蕁麻疹、副鼻腔炎など、いろいろな症状に悩まされていました。その頃は、全部別々の問題だと思っていたので、皮膚科、耳鼻科、内科などそれぞれ病院にかかっていました。
友人と会った時に整体の話になったことがあって、「整体とか興味はあるんだけど、どこに行けばいいか分からなくて、なかなか選ぶのが難しいよね」と言ったら、「良い所があるよ。ちょっと変わった先生だけど、行ってみる?」と紹介されたのが、鍼灸やアーユルヴェーダをやっている男性の先生の治療院でした。

うちに来院される10年以上前ですね。

そうですね。そこに行って見てもらったら、最初に「はなさんの症状は、原因は1つのところからきてるからね。色々症状があっても、そんなに難しい原因じゃないと思うよ。」「いつも頭でずーっと何か考えているでしょ」などと言われました。面白いことを言うなあと思いました。そちらに通うようになって、鍼灸を受けたり、食事療法など教わって取り入れるうちに、色々な症状が少しずつ改善していきました。
印象的だったのは、お灸です。火傷が嫌いなのでずっと断固拒否していたのですが、「まあ、はなさんの体質には合うから」と言われて半ば強制的にお灸をされました。そしたら帰りの車の中で、足が芯からポカポカしているのを感じて、しかもそれがしばらく持続したので「あんなちょっとのお灸で」と、悔しいような、すごく衝撃の体験でした。
それと、まだ小さかった息子がすごくよく転ぶ子だったんです。それを見てもらったら、左右の脚の長さの違いを言われて、施術を受けたら本当に転ばなくなったんです。運動神経の問題かなとか思っていたので、それもびっくりしましたね。
そちらには長く通いましたが、先生のご都合などがあって終了して、数年間は鍼灸から離れていました。

当院にいらしたきっかけ

首の不調でうちに来院していただいたのはその後ですね。

はい。その頃、仕事中にうつむく姿勢で首がイテテ・・・となってしまうことがあって、整形外科に行きました。レントゲンでは異常がなく、電気をかける治療に何度か通ったのですが、特に効果がなくて。その時、「整形外科は骨折などの問題の診断や処置をしてもらう場所で、骨に異常がない時のリハビリ的な対処として自分に合っているのは・・・」と鍼灸のことを思い出しました。「もしかしたら、首が痛いのは首だけが原因じゃないかも?」って。それで全体を見てくれるようなところがあればいいなと調べていて、こちらを見つけました。女性専門というのが安心だし、女性ならではの視点で見てもらえるのは良いかも、と思って選びました。

ありがとうございます。鍼そのものに抵抗はなかったですか?

昔から父や伯母が受けていたんですよね。伯母は生まれつき片側の耳が悪かったのですが、耳に鍼をしてもらうと、逆側(聞こえる側)の耳の聞こえが良くなるそうで、毎週通っていました。
若い頃は鍼なんて怖い!と思ってましたけどね。紹介があったからというのが大きいかな。ちょっと体験とかできるといいかもしれませんね。
苦手だったお灸も、こちらでセルフケアで台座灸を教えてもらって、思い切ってやってみるようになって。最初は自分とは遠いものだったのが、だんだん身近に、日常になってきていますね。

若いうちからのケア

最近、社会人の息子さんも鍼灸に通い始めたそうですよね。

はい、私がずっと鍼灸を受けているので興味はあったんだと思います。最近こちらで「30代40代のうちから鍼灸を受ける習慣をつけておくと、それ以降が全然違う」と言われたのをそのまま伝えたんです。そしたら今ちょうど息子の職場の50代の方たちに、色々と身体の不調が出てきているみたいで。息子が「今から鍼灸受けとくと違うかなあ」と言うので、「絶対いいと思うよ!!」と言いました。
最近、睡眠の重要性がよく言われていますが、たまたま息子が会社の福利厚生で「睡眠の質が良くなる枕」を安く買えて。その販売元が鍼灸治療もやっているのが分かって。初めはお試しで行ってましたが、最近は定期的に通ってますね。三森さんが素晴らしいって褒めてたよーって言ったら嬉しそうにしてました(笑。

若いうちから受けておくと、身体が鍼灸に反応しやすいし、小さな問題が積み重なって複雑になってしまうのを防げるので、本当に良いと思います。50代後半とかまでケアも運動も全くせずにきた人が、何か不調が出て初めて来院された時は、積み重なった身体のアンバランスを紐解いていくのが本当に大変なんです。施術をして改善に向かう過程で苦痛を伴うこともあります。
あとは、時々でも鍼灸を受けていると、何か不調が出た時に「これは鍼灸に行こう」「これは病院に行ったほうがいいな」というのが自分でも何となく分かるようになるんですよね。一時的な疲労感や眠れないとか、寝違えなんかは鍼灸だと色々とやれることがあるんですが、その症状はまず病院に行ってもらわないと・・・っていうものも多々あるので。はなさんはそこらへんの使い分けがちゃんとできているなあと感じます。

病院では見ないこと

結局、西洋医学と東洋医学のバランス、使い分けですよね。私は結果として病院にかかることが減って、東洋医学がメインになっていますが。
ピンポイントの問題は西洋医学が早いのかもしれませんが、「痛いところに原因があるわけではない」「思わぬところに原因がある」っていう自分の経験から、「全体を見てもらう」ことがすごく大事だなと思います。

病院も鍼灸もそれぞれ長所があるので、うまく使っていけたらいいなと思います。

そうなんです、それがたくさんの人に伝わってほしいです。患者さんの経験から言ってもらえると説得力があると思います。

病気ではない不調って、生活習慣が影響していることが多いと思うので、1つの所で長く見てもらうことで、ちょっとした会話の中から、自分では気付けていない生活上の問題に気付いてもらえる良さもありますよね。ホームドクター的な存在というか。そうしているうちに、段々自分でも気付けるようになってきたりして。

最初の男性の先生の所やこちらで、「ずっと頭が働いている」とか「思考で頭がパンパン」と言われて、自分ですごく納得してるんですが。そういうのって病院なんかでは見てもらえないですよね。この前も「寝る時にスマホを頭の左側に置いていませんか?」と言われたのも当たっていて、びっくりしました。見えない世界のことなので、否定する人もいるとは思うんですけど・・・。

スマホのことはまさに、日頃からお身体を見せていただいているので、「頭がビリビリしているこの状態を引き起こしているのはなんだろう、はなさんの生活で考えられるとしたら」で予測できたことですね。来院されるのが年に1、2回だったら、色々可能性があるので、言及しないで終わっていたかもしれません。
こういう電気的な違和感、気の流れ、感情レベルでの鬱滞、男性性・女性性のバランスの問題、空間から受けてしまう邪気みたいな、目に見えないものについても、時々ではありますが、必要に応じてお話しすることがあるんですが。現代医療の範疇ではないし、感じない人は感じないので、否定されてしまうことがあるのは仕方がないと思います。ただ、病院ではスルーされるものが原因で不調が起きているケースは、絶対にゼロではなくて。いくら病院に行っても解決しないと苦しんでいる人に、こういう選択肢もある、っていうのが届いてほしいなと思っています。

早めのケア

あと、はなさんの「調子が悪くなる前にケアを受ける」という習慣がとても良いなと感じています。「症状が取れたら終了」「また辛くなったら行く」というのも鍼灸院の使い方の1つなのでいいのですが。辛くなる前に来てもらえるとより深い問題にアプローチできて、整いやすくなるのも確かです。それをどうお伝えするのが押し付けがましくないかなと悩むところです。はなさんはどうお考えですか。

病気になったりして、手術や入院となると、辛いし、長引くし、お金もかかりますよね。まあケアをしていても病気になる時はなるんですけど、何もしないよりは自分で納得ができると思っています。
それにギックリ腰とか、本当に辛い時って家から出るのも無理じゃないですか。そうならないように早めに対処するようにしていますね。
私はたまたまブランドものとかにそんなに興味がないし、身体のことに興味があるからっていうのもあると思います。健康への価値観は人それぞれですからね。

本当にそうですね。私も30代の頃はそこまで自分の身体に時間とお金をかける意識はなかったです。30代後半くらいから、運動やセルフケアでは限界が出てきてようやく、です。
同時に、自分が人を施術していて「こんなにひどい状態なのに、患者さんは自覚がないのか!」と驚くことが重なって。「自覚できていない段階でのアンバランスや滞りを、人に客観的に見てもらって、整えてもらう」というのが必要なんだと実感したのもあります。
早めの対処だと「あースッキリした!」という実感は少ないんですけど。歯医者さんで定期的に歯石を取ってもらえば、衛生士さんの負担も少なくて他の部分のケアに時間をかけてもらえるだろうし、歯石がない良い状態を長く保てる、そんなイメージです。ここでの歯石は、検査結果に現れない疲労やコリみたいなもの、ですね。

今後は、今までの医療制度の仕組みは変わらざるを得なくなっていくはずで。予防と治療の中間のような、全身を調整する鍼灸治療を定期的に受けることで、長い長い長い目で見たら医療費の削減にも繋がると思っています。

そうですね。それに、身体が健康じゃないと、思考も良くない状態になるんですよね。ほんとに、「全部つながっている」、これが今日のまとめですね(笑。

お時間をとっていただき、ありがとうございました。普段の養生についてもいつかお聞きできたらと思います。

 

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