当院では、女性だけでなくお子さん(産後すぐの赤ちゃん〜中高生)の治療も行なっています。
私自身は子供がいるわけではないので、自分の子供時代を思い返すと、冷えているとか体調が悪いといった意識は全くありませんでした。ですが今思えば足は冷たく、浮腫みやすかったり、時々寝違えたり、便秘もしていました。親に訴えれば心配はしてくれましたが、当時は、市販薬か、小児科に連れて行くという選択くらいしかなかったように思います。
その状況は、今もあまり変わらないのかもしれません。お子さんに施術をする際は、お腹や手足に直接触れてチェックしたり、排便の回数を聞いたりします。そうすると、横で聞いていたお母さんが「お腹冷えてるんだ」「2日ウンチ出てなかったの?」と驚くことも少なくありません。本来、子供は毎日たくさん動いて、寝相も悪くて、冬でも暑がったりと、『陽の気』が強いのですが、現代の子供はなかなかそんな状態ではなさそうです。
原因として考えられるものは、3、40年前とは比較にならないほどあります。受精〜出産時のトラブル、対人ストレス、ゲームやパソコンによる姿勢不良、運動不足、電磁波、農薬、食品添加物や大気中の化学物質等の影響など・・・(お父さんお母さんの精子・卵子がすでにこれらの影響を受けていることも考えられます)。心身が成長過程の子供のほうが、大人よりも影響を受けやすいのは明らかです。
当院でできること
考え方は大人の治療と同じですが、「自らが治っていく体の状態を作る」「治ろうとする力を引き出し、正しい方向付けをする」ことを、より意識します。
大人同様、冷え・のぼせ・凝り・力のないツボ・骨格のバランス・内臓の下垂や停滞感など、全身のアンバランスをチェックし、やさしく取り除きますが、時間は半分以下です。
同時に、何が問題を起こしているか、根本原因も常に探っています。
お腹と手足が冷たくないか、排泄がしっかり起きるようになったか、が、ご家庭で確認いただける分かりやすい指標となります。
病院に行くほどではない症状にも
病気ではないけど何だかすっきりしない、というのは、最近CMなどで使われて知られつつある「未病」の状態といえます。お子さんが元気がなさそうで、病院に行っても何ともない・ただでさえ混んでいる小児科に何度も連れていけいないけれど、何か対応があるならしてあげたい。そんな時に、当院の治療を一度お試しいただきたいと思っています。
今までは、首や肩の痛み、便秘、低体重、痙性斜頸、弱視、起立性調節障害、副鼻腔炎、生理の不調、いつも体が重い、などで、病院ではこれという対応がされなかったり、薬を続けているけれどあまり変化がないというお子さんの治療に携わってきました。
知り合いの小児科医の先生からもコメントをいただいています。どういう場合に病院の治療が適していて、どういう場合に当院のような治療が良いかも述べていただいていますので、是非ご覧ください。
またブログにも子供の治療のカテゴリを作りました。まだ記事は少ないですが、参考になれば幸いです。
痛みのない治療
お子さんには「痛くない治療」を最優先していきます。基本は、触れる程度の手技と、さするだけの鍼を使っていきますので、普段から緊張が強かったり眠れていない子は、途中で寝てしまうほどです。
大人に使うような皮膚に刺す鍼を使うのは、よほどの深い症状の場合のみで、滅多にありません。その際も、痛みを最小限に抑えるため美容鍼で顔に使うような細いものを使いますが、本人が嫌がるのでしたらやりません(辛いのが治るなら頑張る、と言えるのは小学校高学年くらいからですね)。どうしても限界がある場合はお父さんお母さんにお伝えしますので、続けるか判断なさってください。
数ヶ月に1度。
病名のある症状・症状が強い場合などは週に1回〜月に1回程度のペースで来院いただきますが、それ以外の場合は、上記に挙げた現代の環境の悪化も考えると、2・3ヶ月に1度くらいのペースでメンテナンスに来ていただくのが理想的です。
一度治療を受けてみて、何かすっきりする変化、元気になる感じがあれば、本人からまた行きたい、と言うようです。
子供は少しの刺激で変化が出やすく、治療をしていても生命力を感じます。普段忙しいお父さんお母さんと一緒に治療に来て、自分を気にかけてくれていると感じることも、治療効果を後押しする気がします。私も、青白い顔で背中を丸めて来た子が、良い顔色になって楽しそうに帰って行くのを見るのがとても嬉しいです。
感想
現在、何度か来てくれているお子さんに、どんな変化があるか、どういうところが良いかを教えてもらっているところです。順次アップしていきます。