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精神科症状の施術での留意点(自分的)

土曜日はお陰様でほぼ満員御礼のことが多いのですが、今日は久しぶりに暇でした。ここ最近のように寒くなると、冷えによる痛みは出やすいですが、気温が「寒い」で安定することで、気候が不安定な季節のような謎の不調は出にくくなる気がします。(また月・火あたりで気温が上がるようなのでちょっと注意ですね)

時間ができたので、ブログを書けます。

標題についてですが、うつ病、パニック症状等の、いわゆる精神科症状で来院される方もいらっしゃいます。何人か施術していて気付いたのは、「横隔膜を緩めて消化器の状態を良くしようとするのは、あまり良くないようである」ということです。

精神科症状の方は、他の症状の方の多くもそうであるように、横隔膜が硬くなり呼吸が浅く、消化器の気が停滞してどんよりしています。私は基本的にどんな症状であっても、まずここを整えることで、全体の状態を底上げしていきます。精神科症状の方でもそのようにして、実際に緩む感触も得られるのですが、「帰ってから気持ちが悪くなった」「症状が何度か出てしまった」と言われることが度々ありました。

考えられる点はいくつかあります。

症状の種類として、感覚(感受性?)が過敏な傾向はあると思いますので、こちらの意図が強過ぎると抵抗が生じるということです。これは私の技術レベルの問題です。

もう1つ今回感じたことで、これが一番書きたいことなのですが、「精神科症状の人は、横隔膜周囲を硬くすること(手段)で心身の状態を守っている(目的)」のかもしれない、ということです。他の症状の方は、「疲労・ストレスで過緊張状態が続くこと(原因)で、横隔膜が硬くなっている(結果)」ので、横隔膜を緩めると緊張状態が取れていきます。それを精神科症状の方に行うと、心身を守るための手段を奪ってしまうことになり、悪化に繋がるのかもしれないと感じました。

最近では、横隔膜の硬さや消化器の停滞を感じても、敢えてそこに対して「緩めよう」としないようにしたら、帰宅後の気持ち悪さは聞かなくなりました。(※施術でもセルフケアでも、身体の背面やお腹を温めるのは良いと思います)

これで全てうまくいくとは限らず、まだまだ模索中ではありますが、精神科症状の方は特に、今の状態より一時的にでも悪化するのは強い恐怖感を感じると思いますので、歩みは遅くなっても不快症状を出さないことで継続してもらうのが重要だろうと感じるこの頃です。

施術後の変化を伝えていただくこと(良い・悪い問わず)は初回の説明時にお願いしていますが、このように施術内容のアップデートにとても役に立ちますので、通院中の方は是非ご協力をお願いします。


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