治療を続けて痛みや凝り感がほぼ解消し、メンテナンスのフェーズに切り替わると、「治療をすれば楽になるけど、運動をしない日常生活や過労で、数週間するとまた辛くなる」の繰り返しであることが分かり、「筋肉つけないとですよね」と言う方が多いです。適度な運動は絶対に必要なのですが、無闇に筋トレをすることはおすすめしません。
慢性的な痛みや凝りは、「働き過ぎ」と「怠け過ぎ」の箇所のアンバランスによって起きるものが多いです。
それを抜きにして知識なしで無闇に筋トレをすると、働き過ぎの部分ばかり鍛えてしまって、アンバランスが強くなる可能性が出てきます。アンバランスがなく不調がない人や若い人はしっかり鍛える筋トレでもメリットが多いですが、元々アンバランスから不調を起こしている人にはデメリットの方が多くなるので、おすすめはしません。軽いジョギングですらも、股関節や骨盤内にアンバランスがある方が長時間やるのはおすすめできませんが、そのアンバランスは自覚できるものではなかったりもします。
最適解は「働き過ぎの部分をストレッチしたり揉んだりして緩める」「怠けている筋肉をメインに、バランス良く鍛える」になりますが、それを独力でやるのは体を使う仕事をしているプロでも難しいです。
じゃあ結局どうしたらいいのか、私が現実的な落としどころとしてすすめているのが、ピラティスになります。筋力UPが主目的ではなく、「肩の力を抜いた状態で腹筋に力を入れる」「背中の後側の筋肉も使って呼吸する」といった、かなり意識しないとできないような動きをして、普段使えていない、脳と筋肉の回路を鍛えていくことができるからです。
「眠っている感覚」をまず目覚めさせていくことで、自分の状態を把握したりコントロールしやすくなり、効率的で安全な筋トレや運動をする土台を作れると思っています。ローマは一日にして成らず・・・なので、楽しんで続けられることが見つかりますように!
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