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医師インタビュー

気功を通じて知り合った、鍼灸にご理解がある内科医の先生にインタビューしました。鍼灸を受けようか迷っている方の参考になれば幸いです。

一緒に練功
本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、先生は普段、どんな患者さんを診察されているのでしょうか。
先生:現在は、心療内科・漢方内科での診察と、健康診断のような予防医療がメインです。心療内科・漢方内科は、不眠、胃腸の不調(すっきりしない、ムカムカする)などで漢方を希望して来院する方が多いです。健康診断では、問診時に脚の冷え・むくみ、肩こり腰痛を訴える方が多いですね。
その中で、鍼灸が良いかもしれないなと思うことはありますか。もしあるとしたら、どんな時・どんな症状の方でしょうか。
先生:整形外科にずっと通っているけれど変わらないような腰痛なんかはまず思い浮かびますね。あとは、慢性的なだるさ、原因不明のだるさ、胃腸の不調、便秘、更年期障害の方にも良いと思います。胃腸の不調を訴える人の半数くらいは、内視鏡検査では異常なしと言われてしまうんです。それで「神経性胃炎では」と言われて、どうしたらいいか分からないという方などには、鍼灸が良いかもしれません。あと最近健康診断をしていて気になるのは、男女ともに低血圧の人が増えていることです。だるさにもつながりますよね。
だるさ、便秘、胃腸の問題、低血圧、脚の冷えむくみ・・・このあたりは、大きくとらえて自律神経の不調、と考えていいでしょうか。
先生:そうですね。自律神経のバランスを整えると良いでしょうね。便秘に関しては、心療内科的な問題に合わせて薬の副作用が原因と思われるものもかなり多いですが。

なるほど。自律神経のバランスを整えるというのは、鍼灸の得意分野ですね。便秘に関しては、器質的・機能的と色々原因が考えられるので鍼灸だけでは難しいことが確かにあるように感じます。

実際に先生が鍼灸を受ける中で、良いなと思っていただいている点はありますか。

先生:1時間以上かけて施術を受けることで、リラックスできるというのは大きいですね。病院の保険診療では、一人一人にかけられる時間は短くなりがちので、どうしても検査中心の診察になってしまいます。それで原因不明と言われてしまった方には、こうして全身をみてもらえて、どこにひずみがあるか調べながら施術を受けられるというのは良いと思います。

凝りとか詰まっているような感じは、意外と自分では分からなくて、触られて初めて分かることもあるので、そういう気付きが得られるのも良いと思います。

時間をかけて一人一人と向き合えるのが、自費での鍼灸の良いところだと思ってやっているので、そう言っていただけるのはとても嬉しいです。
逆に、病院に行くべき症状というのもありますよね。鍼灸師として有名なところだと、左肩や左腕の痛みが狭心症のサイン、とか。そういった判断ができるようには、ドクター主催の勉強会に出席するなどして、勉強していますが。
先生:僕たちも、漢方内科にかかる前に、まず一度は、緊急性があるかないかだけ診察してもらうようにはお願いしています。

お医者さんでも、そうなのですね。

少し話は変わりますが、先生が主催する健康教室でも気功や太極拳を指導されていて、私も時々参加しています。鍼灸も気功・太極拳も同じように『気』を意識するものとして、相性がとても良いように感じています。

先生:鍼灸も気功も、目で見たり感じたりしにくい『気』というものに対して、「あるのかもしれないな」と体感しやすいものだと思います。元々、特に日本人は、そういった生命エネルギー的なものを感じる力というのがあったと思うんですが、現代になってどんどん物質的な感覚に偏ってきてしまっていて。気功や鍼灸なら、そういう本来持っている感覚を取り戻して、感性を研ぎ澄ましていくことができるんじゃないかな。
実は僕も気功を始めたのは、昔初めて鍼灸を受けてからなんです。その時に身体に気が満ちていくのをしっかり体感したんですよね。だから、気を感じる体験の入口として、鍼灸は良いかもしれないですね。

そうだったんですね、すごい鍼灸師の方だったんでしょうね。

最後に、鍼灸を受けようか迷っている方・・・多分、痛いんじゃないかとか、何をされるか分からなくて不安な多いと思うのですが。そういった方たちが安心できるようなコメントがありましたら、お聞かせ下さい。

先生:不安なことは来たときに伝えれば、ちゃんと対応してくれるし、説明もしてくれるので、安心して受けられますよ。

ありがとうございます。不安な点などは予診票に書く欄もありますし、口頭で言っていただいても大丈夫ですので。

先生、本日はありがとうございました。