今回はとても熱く語りたい内容です。
寝ても取れない疲れは…
まずは数日前、コンビニの雑誌売り場で発見して、思わず買ってしまった本がこちら・・・
パラパラと見ただけでも、私が治療中や治療後にお伝えする「日常で気をつけてもらいたいこと」のほとんどが載っていました。
見出し部分で、不調をお持ちの方が気になりそうな部分を抜粋&強調表示しますと、
[PART1]疲れの原因は体の内側にある
- 慢性疲労症候群との類似点が多い腎臓や副腎の疲れ
- 過度の飲酒と喫煙が腎臓の働きを悪くする
- 腎機能が低下すると全身の若々しさにも影響が出る
- ストレスによる副腎疲労は男女の更年期にも関係する
- 腎臓は生活習慣の改善により、自分で治せる!
- 白い食べ物を減らし糖質はきちんととる
- 体に良い油脂を摂取するように心がける
- 薬味やハーブで毒素を出す
- 「眠り」は疲れを取る特効薬
- 運動のしすぎは腎臓に負担をかけることも
- 腎臓が冷えると血液がドロドロになってしまう
- リラックスできる趣味を持ちストレスから解放されよう
- 疲れをためないコツは「小さなことでも満足できる」こと
何かしら1つは、気になる項目がないでしょうか。
分かりやすく、薄くて手軽に読めますし、1000円以下ですので、いつも疲労が気になる方、慢性症状がある方には是非読んでいただきたいです。治療院にもありますので、手にとってみてください。
腎を制するものは…
鍼灸師として体のことを学び実際に触れてきて、
- 臓器としての「腎臓&副腎」
- 東洋医学でいう「腎」
それぞれの視点から言える腎臓&副腎・腎が担う機能の重要性は、老若男女問わず、一人でも多くの方に知っていただきたいと思っていることの1つです。
全てはとてもここでは書ききれないですし誰も読まないと思うので、患者さんに話すと「へぇー」と言っていただける話をご紹介します。
人間は、受精して「お父さんの腎の気」と「お母さんの腎の気」が合わさって生まれてきます。これは「先天の気」と言って、「腎」に蓄えられ、生涯を通じて、減ることはあっても増えることはなく、全て無くなった時が死、と言われています。ですから、生まれ持った腎の気をたいせつに、減らさないように生活するのが健康と長生きの重要なポイントになります。その具体的な方法が、冒頭で紹介した本に載っています。
これは腎の重要性を伝えるためのほんの一例で、腎の大切さはまだまだ語り足りないです。腎を制するものは人生を制する、と言えるのでは、と思っているくらいです。
なぜ腎臓か
腎臓だけでなくすべての臓器が大事なのは当然のことですが、私が腎臓にこだわる理由としては、腎臓病(1型・2型糖尿病、そこからの腎不全、慢性・急性腎炎、ネフローゼ症候群など)の治療に特化した鍼灸治療院で勤務した経験が大きいです。機能が落ちていってしまう腎臓を少しでも長持ちさせて人工透析や腎臓移植を回避しようと、毎週決して安くはない鍼灸治療を真面目に受けている患者さんたちを見てきました。勉強中の私の治療ではまだまだ改善するレベルには程遠かったので、今の自分にできることは何だろう?と考えたとき、「今はまだ病気ゾーンには入っていないけれど腎臓に負担をかけながら生活している人たち・・・そのままの生活を続ければ病気を発症してしまうかもしれない人たち・・・に、腎臓の大切さと養生を知ってもらえたら」と強く思うようになりました。
腎臓の悪化のほとんどは、緩慢に進んでいき、痛み等もないため自分では気付きにくいです(これは肝臓や膵臓などもそうですが・・・)。そのため、運良く病院で異常値が発覚しても、よほど厳しく詳しく具体的に説明・指導してくれる病院でない限りは、患者さんが「今日から生活習慣を変えなきゃ」と意識を切り替えることが難しいようです。勉強させていただいていた鍼灸院の院長はよく「どんなに真面目に治療したって、睡眠4、5時間で忙しく仕事して、好きなものお腹いっぱい食べるような生活そのままなら良くなんかならない、激痛でのたうちまわるくらいなら変えざるを得ないんだけどなぁ」と嘆いていました。
それは、痛みなど感じずにダメージを受ける内臓疾患を持つ私にも、耳が痛い話でした。だからこそ、病気になる前のケアの大切さを伝えたいという気持ちが大きくなっていましたが、当時の私にはそのための手段となるものは、本で読めば得られる程度の知識しかありませんでした。
気功で自分で動かす
そんな時に、たまたま自分の養生のためにと始めた気功で、気功家の先生はいつも「腎」を意識して動くことを伝えていてました。先生が中国で秘伝として学んだ方法を惜しげも無く披露してくださり、実際にやってみると、腎臓を自分で動かせる感覚出てきて、さらに体がどんどん熱くなってきて、「これだー!」と思いました。それ以来、気功中だけでなく、歩くとき・筋トレをするとき・治療をするとき・・・気付いた時は腎を意識して動くようにしたところ、疲れると腎臓まわりが固まってくると自覚できるようになってきました。
講習会では、先生が中国で学んだ気功の達人たちの写真を見せていただけるのですが、皆さん実年齢とは全く一致しない若々しさで、それは現代に溢れる高額で不自然な手法で作り上げた若さとは全く違う、自然な生命力を感じるものでした。その方達は元から元気だったわけではなく、病気をきっかけに気功に出会い、中年期以降から回復したという方も多く、「いつからやっても遅いということはないんだ」と嬉しくなりました。
治療で体感してもらう
その後、またたまたま学んだ手技療法(当院メニューでいう内臓矯正)で、各臓器が疲労して下垂したり硬くなったり冷えたりするのを優しく触れて調整する方法を学んだことで、「腎臓がどこにあるか」を感じながら治療を受けてもらう手段も習得できました。
「腎臓疲れたなー」と言える世の中に
「食べ過ぎて胃が疲れたな」と思うことは皆さんありますよね。これは、胃がどこにあるか&何をするとその辺りが重くなるかを、体験的に知っているからです。知識と体感が一致していけば、胃以外の臓器でもそういった感覚が目覚めていきます。そうすれば、「寝不足で飲みすぎたから腎臓疲れてるわー」なんていう言葉が違和感なく聞こえる世の中になるかもしれません。
今は治療を受けてもらっている時に説明をしたり、腎臓の位置・左右の硬さのバランスなど体感してもらうのが限界です。今後はお医者さん、気功の先生、鍼灸師仲間の力もお借りしながら、
- 鍼灸&手技による治療
- 自宅でできるお灸
- 腎臓の働きを助ける食事
- 気功をメインとした「自分で動かす」養生法
で、腎をいたわる生活を伝えていきたいと思っています。
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