オステオパシーの創始者、スティル博士の名言の1つに、
「健全を見つけなさい。病気は誰にでも見つけられる。」
という言葉があります。原文は、
“To find health should be the object of the doctor. Anyone can find disease.”
で、直訳は「健康を見つけることが医師の目的であるべきだ。病気を見つけることは誰でもできる。」ですが、日本での意訳では冒頭のように言われています。
何度か目にしたことがある言葉ですが、最近急に、気になり始めました。
普段の施術では、「動きの制限や違和感(硬さ、冷え、虚脱感など・・・)があるところを探す」ことがメインだからです。
ただその時に、患者さんが痛みや不調を訴える部位だけでなく、全身を見る。それはオステオパシーにおいても、私が学んできた鍼灸においても、基本かつ重要とされていることです。全身のつながりを見て、違和感や制限(冒頭の言葉で「病気」とされているところ)を探し、そこに対してアプローチする。それをベースに今までやってきて、やっと少しずつ問題点を多角的に探せるようになりつつあるのに、急に、「それは誰にでもできるのだから健全を見つけなさい」と言われても・・・と気になり始めたのです。
それでつい先日、定期的にメンテナンス施術をしていただいている大ベテランの先生にこれについて質問してみました。先生の説明は
「健全、healthっていうのはその人の『生命力』、本来持っている良くなろうとする力だね。問題がある部位っていうのは、その生命力を阻害しているものって捉える。生命力、僕の場合は『成長のフォース』って言ってるけど、施術は、問題のある部位じゃなくて、その力にフォーカスすべきっていうことだと思う」
でした。
この説明を聞いて、すごく腑に落ちて、新しい視界が開けたような、過去に人から聴いた色々な話の記憶が繋がって、「そういうことだったのか、わかった繋がった、やったー!」となりました。
繋がった記憶は3つほどあるのですが、それについて書き始めると時間がかかりそうなので、とりあえずここまでで投稿します。
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