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オステオパシーセミナー参加

2月10, 11日の土日で初めて参加する流派(?団体?)のオステオパシーセミナーがありました。土日は極力休まないようにしていますが、お誘いを受けて何となく「これは受けておこう」と感じたので行ってきました。参加者少なめで代表の先生に丁寧に教えていただけて、大きな気付きもいくつかあったのでメモとして残しておきます。

4つの隔膜

オステオパシーで体を捉える時に「4つの隔膜」という着眼点があることは知識としては知っていましたが、この捉え方を学べたのが今回の大きな収穫でした。今まで「骨盤隔膜、横隔膜、頸胸部隔膜、頭蓋隔膜」を見るのは、解剖学的に内側の層を触診するのだと思っていましたが、今回はその視点ではありませんでした。触れて中心軸を作った後は、意識を内側に入れるのではなく、外側(私の感覚だとエーテル体)の部分まで含めた集合体として捉えて軽く回旋させ、左右のバランスを見る。これを4カ所で行う。この時重要なのは「全体性を見る」という説明でした。この時捉えるアンバランスは、内側の各組織レベルでの問題とは別ものとします。

つい癖で、普段よく見ている組織(小脳テント、横隔膜、骨盤底筋)にフォーカスしてしまいますが、意識を広げて捉える練習をしていきたいと思います。

頭痛と便秘の関連性

うちには頭痛が主訴の方が来院されることが多いのですが、施術後に排便があった後、頭痛が楽になったと言われることが時々あります。膜バランスが整って姿勢・腹圧が変化して頸椎への負担が軽くなるからだろうなと漠然と思っていましたが、今回、解剖学的な理由(C1・C2と迷走神経の走行)を提示していただけました。

ちなみに私は生活習慣が乱れると便秘をしがちですが、頭痛は全くありません。頭痛持ちでも便秘ではない方もいます。つまり必ず頭痛と便秘に因果関係があるとは言えません。健康雑誌のタイトルにありそうな「お腹を揉めば頭痛が治る!」みたいなことはなく、あくまで1つの要因として考えます。

普通に生活しているだけで疲れる勢

普通の生活をしているだけでもやたら疲れてしまう人たちがいます。病院で検査をしても異常は出ません。私も開腹手術後の数年間や、ここ2、3年の初夏は、呼吸がしづらく、ただ出勤・帰宅するだけで消耗する感じがありました。ドラクエ(初期しか知りませんが)で毒や呪いにかかって、歩いているだけでどんどんHPが減っていく感覚です。

今回座学の中で「歩行で負荷がかかる関節の2つに何らかの変化が起こると、歩行時のエネルギー消費は300〜500%増える(1957年サンダース博士の歩行研究から)」というのを聞いて、「これだったのかー!」と思いました。

開腹手術、帝王切開、出産後は、腹腔内の膜の張力バランスが変わります。自然治癒力で調整されれば問題になりませんが、調整がうまくいかない状態を放置すれば、まず股関節への負荷が変わります。股関節の使い方が変わると膝、足関節への負荷も変わります。

夏の暑さや睡眠不足などによる疲労、怪我、筋力低下等で「姿勢が悪い状態」が何ヶ月も続いても、同じことが起こり得ます。

これらの変化は、負荷がかかった時期に続いてすぐに起こるとは限らず、数ヶ月以上かけてじわじわと疲労を蓄積させることもあるので、症状として出てくるまで時差があることも多いように感じます。そのため、上記のようなことが原因だとは気付かず、放置したり病院巡りをする羽目になる方もいると思います。

ただ姿勢が悪いだけで、いつの間にか通常の3〜5倍のエネルギーを使って生活していると考えたら、疲れやすいのも当然と納得できます。

日々行っている「どんな症状でも、全体を見て整える」ことの意義を裏付ける内容でした。

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